法人化にあたってこれまで行ってきたことなどなどをまとめていきます。
法人成りと言われたりもします。
法人化の前状況
- 個人事業として3年近く働いた後に法人化
- 業界は個人事業主の時と同じIT業界(アプリ開発など)
- 個人事業主の会計はMFクラウド
- 個人事業主の確定申告は青色申告
- 東京都品川区で登記
正直、全て決めてから動いたわけではありません。
友人に法人化を宣言し、税理士に相談しにいってから全てが進んでいった感じです。
登記
登記前に決めること、考えること
- 目的
- 事業内容
- 事業計画
- 社名
- 資本金
- 1株の金額
- 発行株数
- 発行可能株数
- 事務所
- 事業年度
資本金について
今は株式会社は資本金1円から設立できますが、信用面などからオススメされません。
50万〜100万でもなんとかなるようですが、昔の有限会社の資本金は300万円からというようにそれぐらいの額が一般的と言われています。
#周りの友人に聞いた感じですと、大体50万~500万ぐらいにしているようでした。
額が少ない場合は、まずはお試しでやってみてダメだったらそんとき考えるというような傾向が強い気がします。
額が多い場合は、ある程度しっかり先を見据えて計画を立てて動いている傾向が強い気がします。
もちろん例外もありますが、、、
資本金額が1,000万円未満の法人は、課税売上高が1,000万円未満であれば消費税免税事業者になるので、明確な理由がなければ、1,000万円未満にするのがよいかと思います。
※消費税の納税義務が最大2期間免除されます。
1株の金額について
まず、資本金の範囲で自由に選択できますが、一般的には5万円と言われています。
他には、1万円にするという案も聞きました。
3円ぐらいにして、発行株数を多くするケースもあるそうです。
この金額が決まると資本金と合わせて、発行株数も決まります。
例:
資本金 300万円
1株の金額 5万円
→ 60株 となります。
発行可能株数について
非公開会社は制限がありません。
設立時の発行株数の10倍ぐらいでどうでしょうとアドバイスいただきました。
※会社法で、株式譲渡制限を設けていない会社(公開会社)は「設立時に発行する株式の数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることが出来ない」とされています。
例:
60株発行(上の例)の場合、
10倍で設定すると
→ 600株 となります。
4倍で設定すると
→ 240株 となります。
事務所について
事務所というか登記住所ですね。
結構重要です。
登記住所を変更する場合、3万円(2016年時点)かかったりしますので、一度決めたら変えなくてすむようにしてたいですね。
#自分は、1年目の終わりに1度変更しました。。。
登記する住所もいろいろ選択肢があります。
思いつくのを以下に載せていきます。
自分は最初、自宅住所で登記しました。
- 事務所
コスト :大
メリット :いつでも使える、しっかりしている感あり
デメリット:コストが高い - ワーキングスペース
コスト :中
メリット :コミュニティーができる(コミュニティーのつながりが強くなる)、作業場所ができる
デメリット:使えない時間がある(場所に拠りますが、深夜や祝日など) - バーチャルオフィス
※ワーキングスペースの作業スペースがないバージョンみたいな感じ。
コスト :低
メリット :そこそこ安い
デメリット:郵便物を転送してもらう必要がある - 自宅
※そもそも法人登記可能な家でないとダメです。
コスト :なし
メリット :安い、郵便物も届く
デメリット:名刺を作成するとき住所を載せづらい、引っ越したら移動届けが必要(代表取締役の移動もあわせて4万円かかります)
#金融機関などからもしかしたら怪しいビジネスやっていると思われるかもと思ったこともありますが、ちゃんと仕事をしていることを証明できるなら問題ないです。 - 実家
※実家が近いならいいけど、自分のように新幹線で2時間はかかるような場合
コスト :なし
メリット :安い、恐らく自分が引っ越すより引っ越す可能性は低い
デメリット:決算とか、年何度かその地域にいく必要があり結局費用がかかる
事業年度について
「4月1日から翌年3月31日まで」のような期日
3月と12月の会社が多いようです。
誕生日のような日に設定もできるようですが、月中だといろいろとめんどうかと思います。
(経理が面倒だと思うので、特に、調べてはいないです)
登記のための事前準備
- 個人の印鑑登録
- 個人の印鑑証明書の取得
- 法人印の作成
個人の印鑑登録について
すでに作っている方は必要ありません。
区役所に行って、説明を聞きながら作りました。
その場で、個人の印鑑証明書の取得も行いました。
法人印の作成について
社名を決めた段階に登記申請前に、発注しました。
以下を作成しました。
- 代表印
- 銀行印
- 角印
割印は未作成
登記
定款などの作成・認証手続きは、公認会計士・税理士事務所に頼みました。
- 資本金の払込証明書
- 発起人全員の印鑑証明書
払込証明書について
意外に手間取ってしまいました。
ATMでできるのを知らず、銀行窓口でしようとしていましました。
でも実際に窓口に行くと、窓口では手数料がかかると言われ、結局ATMで行いました。
”出資者が資本金を振り込んだ”という振り込みの証拠が必要となります。
例えば、これまで資本金をコツコツ貯めた通帳があった場合でも、
自分の口座から自分の口座へお金を振り込むという、一見意味のない作業が必要となります。
#個人的に本当に意味がわからない作業でした。
例えば、資本金が300万円とする場合、
〇〇銀行の自分の口座から、同じ〇〇銀行の自分の口座へ300万円振込みます。
その通帳の見開きのコピーしたものを提出することになります。
※資本金に関わるところだけでなく、残高や過去の引き落としなどの使用情報も全てそのままで提出します。
- 失敗談
過去のまったく関係ない個人的なお金の入金・出金の部分を必要ないと思って、隠してコピーしたものを提出したところ、NGを食らいました。
登記日について
法務局に提出した日になります。
登記完了まで1〜2週間かかります。7/17に申請し、7/30に完了しました。
費用について
自分でやった場合、トータルで約24万円程度かかります。
電子定款認証があれば4万ほど安くできるため、個人で一から行うより、電子定款認証の対応ができるところで行う方が安くなったりする場合があるそうです。
私の場合は、手数料なども含めて25万円にいかないぐらいでした。
届け出のための事前準備
- 法人の印鑑登録
- 法人の印鑑証明書の取得
- 登記謄本の取得
- 定款のコピー
- 役員報酬の決定
登記謄本の取得について
ネットでは、登記謄本の写しが多数必要と聞いて、10枚ほど用意しましたが、実際に使用したのは、2、3枚でした。
発行の金額が結構高く、全部で5,000円は超えたので、予備を含めても5枚ぐらいに抑えた方がよかったと思います。
役員報酬について
複雑。
いろいろ調べて決定した。
法人税や所得税、その年度の利益予定などをみて考えて行く。
昔の税率では、法人利益が最小で役員報酬が最大になる方法が節税になったらしいが、今2015年では、法人税が下がってきたりしているので、全くそうはならない。
1度決めたら1年間変えられません。
※年収が150万円を超えると年末調整の提出書類が増えるらしいです。
各種届け出
税務署
- 法人設立届出書
- 給与支払事務所等の開設届け
- 青色申告の承認申請書
- 源泉所得税の納税の特例の承認に関する申請書
- 法人(設立時)の事業概況書
以下は必要ならば提出する
- 棚卸資産の評価方法の届出書
- 減価償却資産の評価方法の届出書
都税事務所(都道府県税務署)
- 開業開始等申告書(法人設立、設置届出書)
→定款コピー、登記簿謄本コピーとともに提出
品川年金事務所(会社保険事務所)
※健康保険、厚生年金保険に入ります
- 新規適用届
- 被保険資格所得届
以下は必要がある場合
- 被扶養者届
- 国民年金第三者保険者関係届
★従業員を雇用する場合
(中小事業主等の特別加入制度というものがあり、代表取締役でも条件が合えば加入できます)
公共職業安定所
※雇用保険
- 適用事業所設置
- 被保険者資格取得届
★従業員を雇用する場合
(中小事業主等の特別加入制度というものがあり、代表取締役でも条件が合えば加入できます)
労働基準監督署
※労災保険
- 保険関係成立届
- 適用事業所報告
その他
法人口座開設
以下にまとめました。
ドメイン取得、メールアドレス作成、サイト開設
以下にまとめました。
名刺作成
以下にまとめました。
参考
- 会社設立ガイド|新会社を設立したときの全手順と全知識
会社設立ガイド|新会社を設立したときの全手順と全知識今回弊社で株式会社を起こすことになり、実際の流れを記録しました。税理士事務所の持っている知識を活かして会社設立しましたので自信を持ってお伝えします。 - フリーランス(個人事業主)が法人化(法人成り)した場合にやるべきこと
フリーランス(個人事業主)が法人化(法人成り)した場合にやるべきこと – 独立を楽しくするブログ - 1株あたりの金額の決め方
http://kaisya-kihonn.com/study32.html (リンク切れ) - 発行可能株式総数について
会社設立の際の決定事項のうち発行可能株式総数について教えてください。 | ビジネスQ&A | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]「会社設立の際の決定事項のうち発行可能株式総数について教えてください。(ビジネスQ&A)」を掲載しています。経営に役立つ最新情報を紹介しています。 - 決算期の決め方や変更について
決算期の決め方や変更で得するかも!会社設立時の重要ポイント今回は、会社設立時にうっかりテキトーに決めてしまいそうな「決算期」についてです! 当ブログで、資本金、事業目的、出資割合と会社設立時の重要ポイントをご紹介してきましたが、 「決算期」は、しっかり考えて設定することで節税効・・・
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